【映画】ベルベット・ゴールドマイン(改版)

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・あらすじ

ベルベット・ゴールドマイン - Wikipedia

ニューヨークの新聞記者アーサーは、かつてロンドンを席巻した伝説のロック歌手 ブライアン・スレイドについての調査を始める。ブライアンは狂言暗殺をし、それ以来ファンからも失望され行方不明になっていた。実はアーサーは若い頃ブライアンの熱狂的なファンであり、彼は70年代のロンドンを回想する。

それはロック青年から、マックスウェル・デイモンという架空の人物を演じグラムロックの頂点まで上り詰めたブライアンの歴史であり、彼と共に愛憎の日々を過ごした“ワイルド・ラッツ”の元ボーカリスト カート・ワイルド、そしてアーサー自身の人生の記憶でもあった。

 

・個人的な評価

また見たい:     ★★★★★

続編あったら見たい: ★★★★★

アクション:     -

ドラマ:       ★★★★☆

映像美:       ★★★★★

総合評価:      ★★★★★

 

・感想(2016/2/15)

 

もう一度ちゃんと見たらすごく面白かった。

思わずBlu-ray買いました。amazon primeで見れるのに。

 

1970年代にロンドンで一瞬だけ流行ったグラム・ロックを取り上げた珍しい(けど有名すぎる)作品。

 

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なんかこの作品に合わせたポップなロゴが懐かしい

 

登場人物

主な登場人物は三人

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ジョナサン・リースマイヤー演じるブライアン・スレイド

 

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ユアン・マクレガー演じるカート・ワイルド

 

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そして語り手であるクリスチャン・ベール演じるアーサー・スチュアート

 

まず前提としてみんなゲイ(バイ)

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でもゲイであることの苦悩や孤独を描いた作品ではないです。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ - Wikipediaのような歌手の人生を描いた作品でもありません。グラムロックもテーマであることには間違いありませんが、メインではありません。

 

あくまでも主題は「なぜ人気の絶頂を極めたブライアン・スレイドは狂言暗殺を企てたのか」そして「あの人はいま」です。個人的には青春映画に分類するものなのかなあとも思ってます。

 

自分の黒歴史をめぐる可哀想なアーサーくんの物語

いきなり舞台がオスカー・ワイルドの伝記調から始まるので混乱しますが、主に「1984年のニューヨークの新聞記者のアーサー」が当時の関係者に取材をする「1974年の回想」とで構成されています。

 

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すごい楽しそうな1973年のアーサー

 

 

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今にも死にそうな顔をしている1984年のアーサー

 

こんな顔をしているのも、実はイギリス生まれのアーサーにとって今はもう死んだグラム・ロックは青春の1ページなんですね。特にブライアン・スレイドは追っかけも追っかけ、コスプレまでしてたくらいの大ファン。そんないわゆる黒歴史を今更取材だなんて正直気が進まないのもわかります。

 

でもまあ仕事なんでいろんな人に聞いて回ります。

ブライアン・スレイドの元マネージャーやらブライアン・スレイドの元嫁やら。

 

夫を男に取られた可哀想な嫁の物語でもある

そこで明らかになるのがカート・ワイルドの存在

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彼は才能はあるものの歌手として行き詰まっていたブライアンにエンターテイメントを見せたのです。

 

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エンターテイメント…?

ちなみにもろ真正面の姿もあり、さすがにモザイクかかっています

北米版では無修正だとかなんとか

 

この数年後にスターウォーズとったんだから役者ってすごい…

 

髪を切り、イギリスで成功を収めたブライアンはアメリカへ飛び、カートをプロデューサーとして迎えさらなる活躍を遂げます。

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ちなみにこの時点でカートとブライアンはもうラブラブです。すごくラブラブ。事後とか普通にある。嫁ほっといて旅行とかでかけちゃう。そりゃ嫁も切れるわ。

 

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左、嫁さん(マンディ・スレイド/トニ・コレット)若いころめっちゃきれい

右はブライアンの事務所で働くシャノン(エミリー・ウーフ)後のキーパーソンの一人でもあります。

 

二人の別れとグラム・ロックの死

まあそんなこんなでラブラブだったブライアンとカートですが、いわゆる音楽性の違いで二人の関係にも破綻が生まれます。

ここらへん明確に描かれていないですが、自由に自分の好きな音楽を貫こうとするカートと、スターとして周囲の期待に応え続けようとするブライアンとで溝ができたのかなあと思います。

 

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なんやかんやで二人はあっけなく別れ、ブライアンはそのまま成功への道をひた走り続けます。

 

ちなみにこの間、アーサーはイギリスの自室でブライアンとワイルドのキス写真で抜いたりしてそれが親バレしてぶん殴られたりしています。わりとギャグ。

 

そして起こるブライアン・スレイド暗殺事件(未遂)。

ブライアンはコンサート中に拳銃で撃たれ倒れますが、すぐに事件はブライアンの狂言だということが発覚。

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落ちぶれたブライアンは表舞台から消え、グラム・ロックもあっというまに衰退します。

 

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ユアン・マクレガークリスチャン・ベールつながりで見たのですが、グラム・ロックのロの字も知らない私には正直ちょっとよくわからなかったです。ただ映像美や俳優は素人でもわかるくらい素晴らしかった。イギリス映画らしい退廃的な空気がとてもよかったです。

なんかトレインスポッティングといい、こういう「退廃的で」「破滅的」な「若者」のイギリス映画ってなんでここまで惹きつけられるんですかね。

 

詳しい内容や背景はちゃんと知ってる人の記事で。

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